外宮忌火屋殿 御厩 北御門参道

正宮、多賀宮、土宮、風宮の参拝を済ませたら、時間に余裕があれば帰り道は神楽殿の手前で左に曲がって忌火屋殿、御厩等を見て北御門参道から出てみましょう。
北御門参道を出てすぐに右に曲がれば、すぐに表参道の入り口に行けます。

更に余裕があれば北御門参道を出て直進すれば、神路通を通って宮外にある別宮の月夜見宮に行けます。

余談ですが、北御門参道を出てすぐにトイレがありますが、ペーパーは備え付けられていないので、持参していなければ中の自販機で購入する必要があります。

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こちらは「忌火屋殿」
禊をした神職の方たちが、木を擦り合わせて火を起こし、上御井神社(一般の立ち入りはできません)の井戸で自分の影が水に映らないようにして組み上げた水を使い、神饌(神様のお供物を)作る場所だそうです。
神饌を運ぶ儀式が1500年前から伊勢湾台風の被害にあった時も1日も欠かさず毎日毎日続けられているというのはすごいことだと思いました。

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御厩〈みうまや〉
神馬(しんめ)が2頭飼育されている場所ですがこの時はいませんでした。
神馬は、毎月1日、11日、21日の3度、菊花紋章の馬衣をつけて神前に見参するそうです。

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北御門参道から出た所で振り返ってみました。
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夜間参拝禁止時間が表示されています。

下御井神社

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下御井神社(しものみいのじんじゃ)
正面からの写真は避けたほうがよいと聞いたことがあるので、斜めからの撮影です。

ガイドブックには載っていないことも多いようですし、並んでいた方も何だかわからないまま並んでいる方ばかりでしたが、この神社の中には井戸があるそうです。

今は外宮には神饌を調理する忌火屋殿が北御門参道沿いにありますが、明治時代までは別に多賀宮の忌火屋殿があり、多賀宮の御饌の御料水のために設けられていた井戸が下御井神社となったそうです。

現在は、神饌を調理したり神事に使用する御料水は、上御井神社(かみのみいのじんじゃ 一般の立ち入りは禁止です。)の水を使い、下御井神社は予備の井戸とされていますが、これまで上御井神社の水が涸れたことはないそうです。

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並んでいる皆さんはこの先に何があるのかわからずに話し合っていました。
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それでは、また、風宮の横を通って帰ります。
この後、そのまま内宮に向かうには、来た通りの表参道を戻るか、北御門参道を出て直ぐに右に向かって外宮前のバス停に向かいましょう。
今回は神楽殿の手前で左折して北御門参道から出て、敷地外の月夜見宮に参拝してから内宮に向かいます。

外宮別宮-風宮

土の宮の次に参拝する風宮は、先ほどから多賀宮と土宮に向かう途中で近くを通り過ぎてきたので探すまでもありませんが、土宮参拝後に後ろを振り向くと左前方に見えます。

DSC02594風宮は風の神様で、風と雨の順調をお祈りする農業に関する神様ですが、元寇の際に2度の神風を起こしたのが風宮とされ、以降は護国の祈願対象となっています。
また伊勢湾台風で神宮の参道の木々がなぎ倒された際も、神宮では倒木のために風宮の茅葺屋根のみが壊れたそうで、自らが受け入れ他の社を守られたといういわれもあるお宮だそうです。

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風の宮
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お宮のすぐ隣には、正宮や他の別宮と同様に式年遷宮の御敷地があり、ここにも小さな祠があります。

次は土宮の左手にある小道を通って下御井神社に行ってみます。

外宮別宮‐土の宮

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多賀宮の次は土宮に行きます。
多賀宮に行くときに上った階段を降りると正面に土宮が見えてきます。
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土宮の社殿は他の別宮と同じつくりですが、他の別宮が南面するのに土宮だけが東面しているそうで、
遷宮の際の御敷地も他の別宮と違い南北に並ぶ形になっています。

多賀宮にはなかった鳥居があります。(外宮の多賀宮と内宮の荒祭宮は鳥居がありません。)
祀られているのは外宮宮域の山田の原の神様で、川の氾濫を治める治水、堤防守護の神様だそうです。

伊勢神宮ホームページによれば

遷宮のための古殿地は通常は東西に並ぶが、土宮は南北に近い。これについては南面に建てれば正宮を後にするとか、地勢の便宜上の理由に拠るとか、古来種々論じられてきましたが、詳らかにしません。但し、理由の如何にかかわらず、東向きにご鎮座するということは外宮ご鎮座以前に遡り、古態を残したものといえるでしょう。

ということです。

土宮の左手の道を進むと、外宮所管社の下御井神社がありますが、その前に参拝順序通り先に風宮に参拝します。